「離乳食作リが大変」「離乳食の時間が辛い」と悩んでいませんか?
私自身、第一子Soyaの離乳食期に様々な問題に直面しました。
- せっかく作ったのに食べない
- 手作りのストック作りが大変
- 事細かい食材の制限を守るのが辛い
第二子Kioriの時には「絶対にSoyaのときと同じ思いはしたくない」という一心で出会ったのがBLWでした。
BLWと出会って、赤ちゃんが食事と向き合う姿を微笑ましく見守ったり、「食事」の時間を楽しめるようになりました。
今回は、BLWの特徴とメリット・デメリットについてシェアしていきます。本記事を読めば、BLWの基本的なことが分かります。
ママと赤ちゃんの「離乳食期」という時間が楽しい時間になるために、ぜひ最後まで読んでみてください。
BLWとは

BLWは、「Baby-Led Weaning」(赤ちゃん主導の離乳食)の略です。
イギリスの助産師・保健師であるジル・ラプレイさんによって提唱されました。
離乳食時期にママから食事を与えてもらうのではなく、赤ちゃんが自分の意志で食事を進めていく方式です。
食べる食材を赤ちゃんが選び、自分で掴んで口に入れる。食事の終わりも赤ちゃんが決める。イギリスから来た離乳食の新しい形は、ママたちの間で注目されています。
離乳食とBLWの違い
離乳食とBLWの違いは、大きく分けて以下の3つがあります。
離乳食 | BLW | |
---|---|---|
主導権 | ママ | 赤ちゃん |
赤ちゃんの視線 | ママ | 食べ物 |
ママの役割 | 離乳食の準備 離乳食を食べさせる | 食事の準備 食べる姿を見せる |
3つの違いについて、簡単に説明していきます。
【離乳食とBLWの違い①】誰が主導権を握るか
2つの一番大きな違いが、誰が主導権を握るかということです。
離乳食は基本的にママが離乳食を準備して、ママが赤ちゃんの口に運んでいますよね。「食べる量」「食べるペース」「ごちそうさまのタイミング」も全てママが決めています。
一方でBLWの主導権は赤ちゃんが握っています。赤ちゃんはこれから食べるものを観察しながら、食べる「量やペース、終わりのタイミング」を自分で決められます。
食事はママが準備しますが、それをどのように食べるのかも赤ちゃんが決めるのです。
【離乳食とBLWの違い②】赤ちゃんの視線
2つの食事法では、赤ちゃんの視線が異なります。離乳食時の赤ちゃんの視線は、ママ。口を開ければ、勝手に食事が入ってくれるので、食べる子に集中する必要がないからです。
食べ物に集中しない分、食事を与えてくれるママに関心が向きます。だから「美味しいね〜」とママが笑顔でいると、赤ちゃんはニコニコしながら離乳食を食べます。
(必死な顔のママだったら…赤ちゃんは、離乳食の時間が嫌になってしまうでしょう)
しかし、BLWの場合は赤ちゃん自身で食べる必要があるので、視線は自然と食事に向かいます。
目の前の食べ物が一体何なのか、一生懸命観察し自分の口へと運ぶ必要があるからです。
ママに関心を向けている暇はなく、ただひたすらに目の前の食べ物と向き合いどのように食べるのか集中しています。
【離乳食とBLWの違い③】ママの役割
離乳食とBLWでは、ママの役割も異なります。
離乳食は、離乳食を作ることから赤ちゃんに食べさせてあげるまでの全てをママが担います。一方で、BLWのママの役割は、赤ちゃんの食事を用意することと食事を一緒に食べること。
ママの食べる姿が赤ちゃんのお手本になるからです。家族が揃って食事が取れる環境なら、一緒に食事を取るのがポイント。
楽しそうに食事の時間を過ごす家族の中で赤ちゃんも食事を取れると「食事は楽しいことなんだ」と認識できるようになります。
BLW経験ママが実感したメリット3選

BLWがもたらすメリットは数多くあります。実際にBLWを経験した私自身が感じた3つのメリットは以下のとおりです。
- 赤ちゃんと家族が食事を楽しめる
- 指先を使う運動になる
- 離乳食を作る時間が削減する
一人目のときに日本の離乳食と異なるBLW方式を知って離乳食の時間が変わりました。メリットを順番に解説していきます。
【メリット①】赤ちゃんと家族が食事を楽しめる
BLWでは、赤ちゃんと家族が食事を一緒に楽しめます。家族と同じものを赤ちゃんも一緒に食べられるからです。
食べ物を見て、選んで、触って口に入れる…。大人になるにつれて当たり前になることが、赤ちゃんには何もかも初めて。
目をキラキラさせながら、食事を一生懸命食べようとする姿に微笑ましくなります。
今まで食材や食事自体に興味がなかったSoyaは、Kioriが興味津々に食べている姿を見て「これは何?」「そうちゃんも、きーちゃんとおんなじモノ食べてみる」と食事の時間を楽しめるようになりました。
食事はただ栄養を摂るのではなく、一緒に食べる人たちの時間も楽しむものだと気付かされました。
【メリット②】指先を使う運動になる
BLWでは、食べ物を「掴む」「口に運ぶ」動作を繰り返すので、指先を使う運動ができます。
日々の運動が積み重なって、自然と赤ちゃんの手先を器用にさせてくれますね。
【メリット③】離乳食を作る時間が削減する
BLWでは、赤ちゃんに特別な食事を作る必要はありません。家族の食事を取り分けるだけでOK。
大人の味付けなら、下準備の段階で赤ちゃん用に取り分けておけば問題ないです。薄味の家庭ならそのままお皿に並べるだけで完成です。
「小鍋で野菜を長時間煮る」「すり鉢ですり潰す」「食材を一口大に細かく切る」といった離乳食の面倒くさい作業が一切なくなります。
BLWで実際に直面するデメリット3選

BLWを始めて直面したデメリットは以下の3つがあります。
- 食事を散らかす
- 食材が無駄になる
- 周りの理解を得にくい
BLWはメリットが多くありますが、特有のデメリットもあります。1つずつ解説していきますね。
【デメリット①】食事を散らかす
BLWでの最大のデメリットは、赤ちゃんが食事を散らかすことだと言っても過言ではありません。顔中が食べ物だらけ、ご飯だらけの床は日常茶飯事です。
まだ上手に食材を扱えない赤ちゃんが興味本位で遊んだり探求したりして食事を進めるので、食事を散らかしてしまうことは仕方のないことです。BLWを始めるには、このデメリットを許容できるかがポイントになりそうですね。
しかし、離乳食期でも食事を散らかす「手づかみ期」がやってきます。BLWと同じ用に、顔中を食べ物だらけにし、床にご飯を巻き散らかす日々が来るのです。
要は、散らかる時期が前倒しになるだけ。前倒しになった分、上手に食べられるようになる時期も前倒しになります。
【デメリット②】食材が無駄になる
BLWは赤ちゃんが自分の意思で食事をしていくので、食べ物を落としたり口に入れたものを出したりして無駄にする量が多い日もあります。
ぐちゃぐちゃになった食材を捨てることになるので勿体ない気もしますが、これも赤ちゃんが食べ物と向き合っている証。
離乳に向けて着実にステップアップしている段階だと前向きに捉えることで、勿体なさを感じにくくなりますよ。
我が家は、床をできるだけ清潔に保つことで落ちた食材を再びお皿に戻し食べさせていました。笑
【デメリット③】周りの理解を得にくい
日本でBLWを取り入れているママが少ないことから周りの理解を得にくいことがあります。
実際に、BLW方式で食事をしているKioriの姿を家族や友達に見せると「大丈夫?!」が第一声でした。
しかし、嬉しそうに食事をするKioriの姿を見ている姿を見ているうちに「こういう方法もあるのね」理解を示してくれましたよ。
BLWは知識があれば危険ではない

日本の離乳食方式と異なるBLW方式は危険だと思われがちですが、知識があれば心配はありません。
危険度でいえば、離乳食方式もBLW方式も同じ。知識を持って子供を見守れば、全く問題はないのです。
BLWを行う上で「危険ではないか?」と思われがちな3点について解説していきます。
- 食物アレルギーになるのではないか
- 窒息しないのか
- いきなり固形物を与えて胃に負担がかからないのか
食物アレルギーになるのではないか
BLW方式だから食物アレルギーになりやすいことはありません。BLWを開始する最初の頃は、赤ちゃんは上手に食べられないので実際に口に入る食材の量は少量だからです。
いろいろな食材を食べても、アレルゲンとなるものを一気に大量に摂取することはほとんどないのでアレルギーを引き起こす可能性は低いといえます。
ただ、アレルギーを起こしやすい食材は離乳食方式と同じ用に十分に注意し、始めて与える食材は少量にするといった配慮が必要です。
窒息しないのか
海外の研究結果で、離乳食方式でもBLWでも窒息のリスクは変わらないとされています。つまり、どちらの食事方法でも窒息のリスクはゼロではありません。
どちらの方法でも、赤ちゃんが食事をするときには食事環境や食材の形状や調理方法を工夫して、赤ちゃんが窒息しづらい状況を整えてあげる工夫が必要です。
- 小さくて丸いものは与えない
- 赤ちゃんを一人にしない
- 椅子にもたれる体勢で座らせない
これらは離乳食でもBLWでも大切な安全策。
安全にBLWを赤ちゃんと楽しめるように環境を整えてあげましょう。
いきなり固形物を与えて胃に負担がかからないのか
BLWでは離乳食をスタートするときから基本的に固形のものを与えますが、BLWを始める時期(生後6ヶ月)には、消化器官自体は成熟しているので胃や腸に負担はかかりません。
赤ちゃんの消化機能は生後5ヶ月頃には食事を受け入れる段階まで成熟するといわれているからです。
また、BLWは赤ちゃん自身の目で食べ物をしっかり探求しながら食事をするので赤ちゃんの唾液が出やすくなり、消化を助ける働きがあります。
この働きによって、いきなり固形物をあげても胃に負担がかかりづらくする手助けをしています。
BLWで赤ちゃんもママも楽しい離乳食期を過ごそう

食事は、栄養を体に取り込むだけではなく、「味」「食感」「時間」を楽しむものでもあるのです。
もちろん赤ちゃんにも、食事そのものを楽しむ権利があります。
BLWでは、赤ちゃんが食事を楽しめる利点がたくさん。赤ちゃんだけではなく家族も食事を楽しみ笑顔にさせてくれる力があります。
これから離乳食を始めようとしているママ、離乳食で問題に直面しているママ。
新しい離乳食の形として、BLWで離乳食期を過ごしてみませんか?
Kioriの離乳食期を始める前に、出会えて本当に良かったBLW。2冊の本を参考にしました。
BLWの入門書。ジル・ラプレイさん著者の翻訳版。
日本人向けに易しく解説、アレンジされた1冊。短時間でBLWの全てが分かります。
2冊の教科書を読み終えた頃には、BLWをやってみたくてうずうずしているでしょう。できる範囲でBLWを取り入れて、子供と一緒に楽しい離乳食期を過ごしてみてくださいね。
それでは!
ママが今日も1日顔晴れますように♪